「グループホーム経営は儲かる」「手堅い土地活用になる」といった話を聞き、参入を検討し始めた方も多いのではないでしょうか。一方で、インターネットで検索すると「儲からない」「失敗しやすい」といった厳しい言葉も目につきます。
まず結論からお伝えすると、一口に「グループホーム」と言っても、障害者向けと高齢者向けの2種類があり、根拠となる法律も収入源も開業条件もまったく異なります。
障害者向けおよび高齢者向けグループホームともに収支差率は数%程度になっており、平均的には黒字であるものの、決して余裕のある水準ではありません。「儲かりそう」というイメージだけで参入すると、資金繰りの悪化や人材不足、開設許可(指定)が下りないといった思わぬ壁にぶつかるリスクがあります。
この記事では、これら2つの制度の違いを分かりやすく整理した上で、実際の収支や経営者の年収目安、開業の手順・費用、そして注意すべきリスクまで詳しく解説します。
グループホームとは? 障害者向けと高齢者向けの2種類があります
グループホームには、「障害者向け(共同生活援助)」と「高齢者向け(対応型共同生活介護)」の2種類が存在します。
これらは根拠となる法律、対象者、指定を出す自治体(指定権者)、収入の仕組み、必要なスタッフの資格などがすべて異なります。どちらの事業を選ぶかによって収支や開業要件が大きく変わるため、まずは両者の違いを正確に把握することが大切です。
| 項目 | 障害者向け | 高齢者向け |
|---|---|---|
| 根拠法 | 障害者総合支援法 | 介護保険法 |
| 対象者 | 障害者・難病患者 | 要支援2・要介護1以上の高齢者 |
| 指定権者 | 都道府県など | 介護報酬 |
| 主な収入源 | 自立支援給付費 訓練等給付費 |
介護報酬 |
根拠法・対象者・指定権者がすべて違う
障害者向けは「障害者総合支援法」、高齢者向けは「介護保険法」に基づいています。高齢者向けは市町村が指定権者となり、原則としてその市区町村の住民のみが入居対象となります。
どちらで参入すべきかを判断する際は、①高齢者向けを自分で運営する場合は介護事業の実績が求められる点、②建物や土地を貸し出すだけの「土地活用」であれば制度による差が少ない点、③高齢者向けは多くの自治体で「公募制(選考)」になっている点の3点を考慮しましょう。
グループホーム経営は儲かるのか 公的統計で見る黒字・赤字の実態
障害者向け・高齢者向けともに、適切な立地選び、高い稼働率(入居率)の維持、人件費の適正管理ができれば黒字化は十分可能です。しかし、十分な準備なしに参入しても安定した利益を上げることはできません。
結論:収支構造と制度リスクを押さえれば儲かる
結論として、収支の仕組みと制度上のリスクをしっかり理解して対策を講じれば、儲かる事業にすることは可能です。主な収入源は公的な給付金であるため、景気に左右されにくいのが大きな強みです。ただし、満室近くの稼働率を保ち、人件費を適切にコントロールし、各種加算(手当)をしっかり取得できている事業所でなければ十分な利益は出せません。
障害者グループホームの収支差率は類型別に1.1%〜9.1%
厚生労働省の調査(2022年度決算)によると、障害者向けグループホームの収支差率(利益率に相当)は、全体平均で5.3%です。 サービス形態別に見ると、「介護サービス包括型」が9.1%と比較的高い利益率を維持しているのに対し、「日中サービス支援型」は3.8%、「外部サービス利用型」は1.1%にとどまっています。このように、どのタイプで運営するかによって利益の残りやすさが大きく異なります。
出典:厚生労働省の令和5年障害福祉サービス等経営実態調査結果
高齢者向けグループホームの収益率は3.7%、人件費率は約7割
福祉医療機構の調査(2023年度)によると、高齢者向けグループホームの平均収益率は3.7%、平均利用率は94.5%、人件費率は69.4%となっています。 障害者向けの代表的なタイプ(9.1%)と比べると利益率は低く、全体の3分の1以上の施設が赤字経営という厳しい現状があります。人件費の割合が約7割と非常に高いため、少しでも利用率が下がると赤字に転落しやすい収支構造になっています。
出典:福祉医療機構の2023年度 認知症高齢者グループホームの経営状況
「儲からない」と言われる理由は、黒字でも資金繰りが苦しいから
帳簿上で黒字になっていても、「思ったほど儲からない」「資金繰りが苦しい」と感じる経営者は少なくありません。その背景には、複雑な法令の遵守、人材の獲得・定着の難しさ、そして「報酬の入金が開業やサービス提供の約2か月後になる」というキャッシュフロー上の問題があります。また、各種加算を取りこぼしていることも利益が出にくい大きな原因です。
収入と支出の内訳から見る利益の構造
グループホームの収入は「公的給付金」と「利用者からの実費負担」で構成され、支出は「人件費」と「物件費・運営費」に分かれます。利益を確保するための基本構造を見ていきましょう。
障害者グループホームの収入は訓練等給付費が柱
障害者向けグループホームの主な収入源は、国や自治体から支払われる「訓練等給付費」です。給付の金額(単価)は、利用者の障害支援区分や施設の定員、サービス形態によって細かく定められています。請求先は国保連(国民健康保険団体連合会)のため、売上金の回収不能リスクが極めて低いのが特徴です。
高齢者向けグループホームの収入は要介護度で決まる介護報酬と加算
高齢者向けグループホームの収入の中心は、介護保険から支払われる「介護報酬」と、特定の条件を満たすことで上乗せされる「加算」です。利用者の要介護度が高いほど基本報酬は高くなります。費用負担は原則として利用者が1割(所得に応じ2〜3割)を支払い、残りの9割が国保連から約2か月後に振り込まれます。
家賃・食費・水道光熱費などの利用者負担は両制度とも実費が原則
家賃、食費、水道光熱費、日用品費などの利用者負担金は、原則として「かかった実費分」のみを請求する仕組みになっており、ここに利益を乗せることはできません。障害者向けでは家賃や食費を合わせて月3万〜5万円程度(自治体による家賃補助が出る場合もあります)、高齢者向けでは月12万円程度が一般的です。
支出の最大項目は人件費 障害者向けで5〜6割、高齢者向けで約7割
支出の中で最も大きな割合を占めるのが「人件費」です。障害者向け(介護サービス包括型)で約6割、高齢者向けでは実に約7割が人件費に充てられます。
このほか、施設の賃料(家賃)、食材費、水道光熱費、建物の維持修繕費などが主な経費となります。
経営者の年収は?施設数で大きく異なる
経営者の年収は、運営する施設の規模や拠点の数によって大きく異なります。
複数棟展開すれば年収1,000万円以上も視野に入る
年収1,000万円以上を目指す場合は、複数棟の展開(規模の拡大)が必須となります。たとえば定員5名の施設を3棟(計15名)運営できれば、年間売上は約5,000万円となり、経営者の年収も1,000万円の大台が見えてきます。複数展開することで本部機能を一元化でき、経営効率も高まります。
高齢者向けグループホームはユニット数が多いほど収益率が高い
高齢者向けグループホームの場合、1つの施設内の「ユニット数(1ユニット=最大9名)」が多いほど経営効率が良くなります。3ユニット以上の大きめの施設では、1人あたりの単価や利益率が高くなる傾向があり、経営者の報酬原資も確保しやすくなります。
グループホーム経営で儲からない4つのパターン
グループホーム経営で失敗・赤字化するパターンには、明確な共通点があります。一度赤字に陥ると資金繰りが一気に悪化するため、事前にこれらの失敗要因を把握しておくことが極めて重要です
失敗例1:稼働率(入居率)が上がらず赤字が続く
建物の家賃や最低限必要な人件費は、入居者の人数にかかわらず毎月固定で発生します。そのため、稼働率が損益分岐点を下回ると毎月赤字が積み上がってしまいます。特に開設初期に入居者が集まらないと、一気に資金ショートへ追い込まれるリスクが高まります。
失敗例2:人件費の見積もりが甘く利益が出ない
障害者向けの「サービス管理責任者」や、高齢者向けの「管理者」「計画作成担当者」といった必須職種は、資格や実務経験の要件が厳しいため人材獲得競争が激しくなっています。想定以上の採用費用や高めの給与を設定せざるを得なくなり、人件費が膨らんで利益を圧迫するケースが後を絶ちません。
失敗例3:初期費用をかけすぎて回収できない
建物の新築や豪華な改修に費用をかけすぎると、毎月のローン返済額が大きくなり、いくら満室になっても利益が出ない構造になってしまいます。介護・障害福祉の報酬額は建物の豪華さによって増えるわけではないため、できる限り既存物件を活用するなど、初期投資を抑える工夫が必要です。
失敗例4:競合の乱立で利用者を獲得できない
近隣に競合となる事業所が相次いで開設されると、利用者の奪い合いになり稼働率が低下します。地域の需要と供給のバランス(競合状況)を開業前にしっかりリサーチしておくことが不可欠です。
3つの経営形態とサービスの種類で収支は大きく変わる
グループホームの収支は、「どのような参入形態(経営スタイル)を選ぶか」と「どのサービス種別を選ぶか」によって大きく変化します。
自主経営型は利益率が最も高い一方でハイリスク
自社で事業者指定を受け、物件手配からスタッフ採用、日々の運営までをすべて自前で行う形態です。得られた給付金や報酬がそのまま自社の売上になるため利益率は最も高くなりますが、採用や集客、行政対応などの全責任を自社で負うノウハウと体力が必要です。
土地と建物を貸す土地活用は手間が少ないが利益率も低い
土地オーナーが自ら福祉事業を行うのではなく、グループホームの運営事業者に土地や建物を貸し出して賃料収入を得る形態です。自ら運営する手間や人件費リスクを負わずに済む反面、得られる収益は家賃のみとなるため利益率は低めになります。また、運営事業者が撤退した場合の空き家リスクには注意が必要です。
フランチャイズ加盟はノウハウを買える分ロイヤリティがかかる
FC本部に加盟し、開設支援や運営ノウハウの提供を受けて参入する形態です。未経験でも参入しやすいメリットがある一方、加盟金や毎月のロイヤリティが発生するため、その分利益は薄くなります。契約前に提示される収支シミュレーションが現実的かどうか慎重に見極める必要があります。
障害者グループホームは3つのサービス類型で報酬も人員配置も変わる
障害者向けグループホームには主に以下の3つの類型があり、それぞれ手厚さや収支差率が異なります。
| 類型 | 介護 | 収支差率 |
|---|---|---|
| 介護サービス包括型 | 自前の職員 | 9.1% |
| 日中サービス支援型 | 常時支援 | 3.8% |
| 外部サービス利用型 | 外部に委託 | 1.1% |
※記載の収益差率は参考値です。
高齢者向けグループホームの収支は単独型・併設型とユニット数で変わる
高齢者向けグループホームは、デイサービスなどに併設する「併設型」と「単独型」があります。また、1施設につき1〜3ユニット(1ユニット5〜9人)で構成され、ユニット数を増やすほど共通スタッフの配置効率が上がり、収益性が高まる仕組みになっています。
グループホーム開業の条件と8ステップ(法人格・人員基準・初期費用・資金調達)
グループホームを開業するためには、個人事業主のままでは不可であり、必ず法人格を取得する必要があります。必要となる要件や費用、開設までのステップを確認しておきましょう。
法人格が必須、個人事業主では指定を受けられない
行政から事業者指定(許可)を受けるための絶対条件として「法人であること」が定められています。個人事業主のままでは開業できません。一般的には、株式会社、合同会社、NPO法人、社会福祉法人などのいずれかを設立して申請を行います。
障害者グループホームの人員基準ではサービス管理責任者の確保が必須
障害者向けでは、管理者、サービス管理責任者(サビ管)、世話人、生活支援員などの人員配置基準を満たす必要があります。特に「サービス管理責任者」は一定の実務経験と研修修了が必須であり、確保が最も難しいポジションです。基準を満たせない場合、開業許可が下りないだけでなく、開業後も報酬減額のペナルティを受けることになります。
高齢者向けグループホームの人員基準は管理者・計画作成担当者・介護職員の3職種
高齢者向けでは、管理者(3年以上の介護経験と専門研修の修了が必要)、計画作成担当者(1名はケアマネジャー資格が必要)、介護スタッフの配置が義務付けられています。日中は利用者3人に対してスタッフ1人以上、夜間もユニットごとに必ず夜勤スタッフを配置する必要があり、単なる宿直配置では認められません。
設備基準と、既存建物を使う場合の改修コスト
施設として認可を受けるためには、居室の広さやバリアフリー設備、消防設備(スプリンクラーや自動火災報知設備など)の設置基準をクリアしなければなりません。既存の民家やビルを改修して利用する場合は、事前に消防署や自治体の建築指導課との調整が必須です。
開業までの8ステップと、高齢者向けで前提になる公募
開業までの主な手順は、①法人の設立、②事業計画策定・資金調達、③物件の選定・契約、④スタッフ採用、⑤自治体への指定申請、⑥内装改修・備品購入、⑦開設準備、⑧利用者の募集・契約の8ステップです。 準備開始から開業まで通常半年〜1年ほどかかります。なお、高齢者向けの場合は自治体による「公募選考」に通過することが前提となる場合が多いため注意が必要です。
初期費用は賃貸改修で約800万〜1,000万円、新築なら億単位
既存の賃貸物件を改修して開業する場合、初期費用の目安は障害者向けで約800万〜1,000万円、高齢者向け(1ユニット)で1,000万円前後です。土地の取得から建物を新築する場合は、数千万円〜億単位の大きな資金が必要になります。
資金調達の選択肢と、入金までの2か月間を乗り切る資金繰り
資金調達の手段としては、日本政策金融公庫の「創業融資」や自治体の「制度融資」を利用するのが一般的です。また、開業後もサービスを提供してから実際の給付金・報酬が入金されるまで約2か月かかるため、少なくとも2〜3か月分の運転資金(人件費や家賃)をあらかじめ確保しておく必要があります。
開業を阻み、廃業を招く制度上の落とし穴
売上や集客の課題とは別に、知らずに参入すると取り返しのつかない事態になる「制度上の落とし穴」が存在します。
落とし穴1:自治体の「総量規制」や公募でそもそも開業できない
自治体によっては、地域内の施設数が上限に達しているとして新規開設を制限する「総量規制」を行っている場合があります。また、高齢者向けでは自治体が実施する「公募」で選定されない限り指定を受けられません。物件を契約した後に指定が下りないことが判明すると大損害になるため、必ず事前確認を行いましょう。
落とし穴2:消防法・建築基準法違反で多額の追加費用が発生する
一般的な住宅をグループホームに改修する際、延床面積が200㎡を超える場合は建築基準法上の「用途変更の手続き」が必要になり、数百万円規模の追加改修工事が発生することがあります。また、消防法に基づくスプリンクラーの設置義務なども費用を押し上げる要因になります。
落とし穴3:不正請求で指定取消・報酬返還に至る
人員基準を偽って請求したり、給付金を過大に受け取ったりするなどの不正行為が発覚すると、事業者指定の取消や受け取った報酬の返還命じられます。また連座制により、同一法人が運営する他の福祉事業所まで指定取消になるリスクがあります。
落とし穴4:主要な加算の取りこぼしで利益が消える
グループホームの利益率は、基本報酬だけでなく「加算」をどれだけ獲得できるかで決まります。夜間支援の手厚さや医療連携、看取り対応などの加算を取得できる体制を整えておかないと、必要な利益を残すことが難しくなります。
経営を左右する稼働率と人材確保の2大課題
開業後に事業を安定して継続させるためには、「高い稼働率の維持」と「質の高い人材の確保」という2大課題をクリアしなければなりません。
稼働率を高める利用者の集め方(営業先は制度で違う)
入居者を獲得するための営業先は、障害者向けと高齢者向けで大きく異なります。障害者向けでは「相談支援事業所」や特別支援学校、病院のソーシャルワーカーなどが主なターゲットです。一方、高齢者向けでは「居宅介護支援事業所のケアマネジャー」や「地域包括支援センター」へのアプローチが中心となります。どちらも日頃から関係性を構築し、空室情報をこまめに伝える営業努力が必要です。
人材確保と定着のための採用戦略・職場環境づくり
介護・福祉業界は慢性的な人材不足にあります。求人サイトの利用だけでなく、ハローワークの活用、既存スタッフからの紹介(リファーラル採用)、地域の専門学校との連携など、複数のアプローチを組み合わせることが重要です。また、採用後の離職を防ぐため、働きやすい職場環境の整備や研修制度の充実も不可欠です。
開業・運営で活用できる補助金・助成金・税制上の優遇措置
グループホームの開設や運営にあたっては、国や自治体の支援制度(補助金・助成金)を活用することで資金面の負担を軽減できます。
開業時に使える補助金(施設整備費など)
建物の新築や大規模改修を行う際、「社会福祉施設等施設整備費補助金」などを活用できる場合があります。ただし、自治体ごとに公募枠や要件が決められているため、事業計画の早い段階で担当窓口に相談することが必要です。
運営時に使える助成金と税制上の優遇措置
スタッフの処遇改善やキャリアアップを支援する制度として、厚生労働省の「キャリアアップ助成金」や各種の処遇改善加算が用意されています。また、社会福祉法人が行う事業については固定資産税が非課税になるなどの優遇措置もあります。
グループホーム経営のメリット2つとリスク2つ
事業参入の最終判断を行うために、グループホーム経営の主なメリットとリスクを整理しておきましょう。
メリット1:国の制度に基づく事業で、安定した収入が見込める
収入の大部分が公的な給付金(国保連経由)で支払われるため、一般企業のように売掛金が回収できなくなるリスクがほぼなく、景気の波にも左右されにくいのが最大の強みです。
メリット2:地域の暮らしを支える事業として社会的意義が大きい
障害のある方や高齢者が地域で安心して暮らせる場所を提供する事業であり、地域社会への貢献度ややりがいが非常に高いビジネスです。
リスク1:一度始めると建物の転用が難しい
グループホーム専用として改修・建築した建物は間取りや設備が特殊なため、万が一事業を撤退した場合に一般的な賃貸住宅やオフィスへ転用するのが難しく、用途が限定されるデメリットがあります。
リスク2:24時間365日の運営責任が続き、人材確保も難しい
利用者の方々が生活する場であるため、24時間365日休みなく運営を続ける責任が生じます。夜間対応を含めたスタッフのシフト管理や人員確保の継続的な負担は小さくありません。
市場規模と需要は障害者数・高齢者の増加で拡大が見込まれる
日本の高齢化や障害者数の増加に伴い、どちらのグループホームも需要自体は拡大傾向にあります。
障害者数の増加を背景に障害者グループホームの需要は拡大傾向
現在、日本の人口の約9.2%が何らかの障害を有しており、障害者数は年々増加しています。国としても「施設入所から地域生活への移行」を推進しているため、受け皿となるグループホームの需要は今後も高まり続ける見込みです。 出典:内閣府の令和5年版障害者白書
3年に一度の報酬改定で収支の前提が変わる
介護・障害福祉事業の収入の土台となる給付金・報酬単価は、3年に一度見直されます(報酬改定)。制度変更によって収支の前提が大きく変わる可能性がある点に注意が必要です。
障害福祉サービス報酬は令和6年度改定で処遇改善加算率が最大21.1%に
令和6年度の報酬改定では、処遇改善加算のルールが再編され、スタッフの給与還元や手当の条件が見直されました。これにより事業者側の事務負担や人件費設計にも影響が生じています。
出典:厚生労働省の令和6年度報酬改定の概要
介護報酬は3年ごとの改定と処遇改善加算の一本化で前提が変わる
介護報酬改定でプラス改定となった場合でも、物価高騰や人件費の上昇分をすべて補えるとは限りません。単に改改定の改定率だけでなく、自社の収支にどのような影響を与えるかを毎回精査する必要があります。
グループホーム経営のよくある質問
Q. 個人でも経営できますか?
個人事業主のままでは経営できません。申請には法人格(株式会社、合同会社、NPO法人など)が必要となります。
Q. 必要な資格はありますか?
経営者(オーナー)自身に必須とされる資格はありません。ただし、現場に配置する「サービス管理責任者」や「管理者」「計画作成担当者」には資格や実務経験が必要です。
Q. 高齢者向けグループホームは儲かりますか?
平均的には黒字経営が可能ですが、人件費率が約7割と高いため、稼働率が下がるとすぐに赤字になりやすい構造です。手堅く利益を出すには、手厚い加算の取得と高い入居率の維持が必須となります。
Q. どんな補助金が使えますか?
開設時の建築・改修費に対する補助金や、スタッフ採用・育成に関する助成金などが利用できる場合があります。自治体によって実施状況や条件が異なるため、必ず事前に窓口へ確認しましょう。
まとめ
最後に、グループホーム経営のポイントを振り返ります。
- グループホームには「障害者向け」と「高齢者向け」の2つがあり、制度や条件が大きく異なります。
- 平均的には黒字事業ですが、「儲かる」というイメージだけで参入すると失敗するリスクがあります。
- 安定経営のためには、人件費の管理、加算の取得、稼働率と人材の確保が極めて重要です。
- 参入を検討する際は、まず希望する地域の自治体窓口に相談し、総量規制や公募の状況を確認することから始めましょう。事業計画の策定や資金調達に不安がある場合は、専門家や支援機関の活用も検討してください。
グループホームの経営において忘れてはならないのは 国保連からの報酬入金までには通常2ヶ月のタイムラグがあるという点 です。この2ヶ月が開業期の資金繰りをひっ迫させる可能性があります。
そこでおすすめなのはカイポケ早期入金です。手数料0.96%~、最短3か月と短期間での利用が可能で、国保連からの入金を約1.5か月前倒しします。審査も決算書や事業計画書は原則不要であり借入にならず、手軽にご活用いただける手段として選ばれています。 安定した事業所運営のためにぜひご検討ください。
※掲載内容はすべて記事公開時点のものです。